山岳同人マーモットのブログをご覧いただき、ありがとうございます。
当ブログはhttp://marmot.blog.jp/に移行いたしました。
10秒後に自動的に移動いたします。 移動しない場合は、上記URLをクリックしてください。

スポンサーサイト

Category : スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Marmot/Denali 2008 - チームデナリ

Category : 山行記録

Hunter North Buttress from Landing Point

"♪...And I think to myself, what a wonderful wall....."

今回の山登り中、頭の中でグルグル回っていたのは Louis Armstrong の歌でしたねぇ。素晴らしいです。アラスカ。また行かねばなりません。上の写真は カヒルトナ氷河上のセスナ離発着場所(Landing Point、通称LP)からみたハンター北壁。

【日程】 2008年5月26日~6月27日、山登り自体は 5月28日~6月12日
【メンバー】 オーツカ隊長、イマムラさん、とみづか
【ルート】 デナリ West Buttress



5月26日(月) 東京⇒アンカレッジ
出発前の成田小宴会 アンカレッジの町並み
成田からシアトル経由でアンカレッジへ。シアトルでは、オーツカ隊長ととみづかが税関チェックに引っかかり荷物検査を受ける。牛肉、鶏肉関連食品の持込には神経質になっているようだ。とみづかは神妙な受け答えであっさり突破。オーツカ隊長は知っている限りの単語をまくし立てる怪しい外国人といった態度が災いしたのか(この光景はかなり笑えた)、粉末スープにチキン・エキスが入っているとかで棒ラーメンを没収される。

アンカレッジの町は大半のお店が閉まっており、大変静か。バスも全然来ない。なんかおかしと思ったら、ちょうどメモリアル・デイの祝日だった。

5月27日(火) アンカレッジ
アンカレッジにて、食品や山道具など最終買出し。夕飯は地元の人々にも人気だというレストランへ。きたね、きたね~、アメリカンサイズ。こんなの毎日食べてりゃ、そりゃ太るよ。
こんなの毎日食べてはイケマセン


5月28日(水) アンカレッジ ⇒ タルキートナ ⇒ LP
デナリ登山のGateway Townとなるタルキートナへ。ゴールドラッシュ時代に栄えたとても小さい町(村?)だが、夏の間はクライマーや観光客で結構賑わうらしい。観光バスがひっきりなしに乗り入れていた。
タルキートナのメインストリート 端から端まで徒歩5分

シャトルバスではノルウェーの登山隊 "Happy Foot"の総勢8名?と同乗。以後、このチームとはほぼ似たような行程を歩む事となり、すっかり仲良しになる。日本に住んでたことがあるという人が2人いて、「ゲンキデスカ~」と片言の日本語でよく話しかけられた。ちなみに最高齢は65才。

<レンジャー・ステーションにチェックイン>
タルキートナ到着後、レンジャー・ステーションにて登山のチェックイン。レンジャーとの1時間弱のブリーフィングでは、排泄物の処理方法やルート上や登山中の注意点についての説明、装備や行動予定が確認される。

デナリは北極圏に近いことで、他大陸の最高峰(アコン、キリマンジャロ等)とは異なる難しさがあること、氷河もヨーロッパと異なりヒドゥン・クレバスが中心である為、特に注意が必要なことなどが説明される。天候に関連して話された事で印象に残った言葉が、"If the mountain says okay, you can go(山がいいよって言ったら、初めて行動できるんだよ)" デナリは私達にOKを出してくれるだろうか? 

レンジャーのタッカー氏とブリーフィング レンジャー・ステーションの前で記念撮影 Marmot/Denal 2008 の登山許可証 No.431

真ん中の写真、とみづかが掲げているのは CMC(the Clean Mountain Can)とよばれるポータブル・トイレ。基本的にウ○チはこの中に・・・。後でわかるが、この"ウ○チだけをする"というのがなかなか難しい・・・

<エア・タクシーにチェックイン>
登山許可証の交付を受けた後、エア・タクシーにチェックイン。エア・タクシーは6~7社あるが今回は Talkeetna Air Taxi (TAT)を利用。予定では、翌29日のフライトでLPに向かうつもりだったが、とても天気が良く、セスナが飛べるうちにLPに行った方が良いということになり、急遽、出発繰り上げ。天候が悪くてセスナが飛ばず 4、5日足止めをくうパーティーもいるだけに幸先の良いスタート。

TATのスタッフにはホントに親切にしてもらった。。。カッコイイ女性パイロットがいたし、受付スタッフもキュートな女性達ばかり。それと、あちこち車で送り迎えしてくれたり、荷物の保管をしてくれた上に、帰国の際にはアラスカのSUPERTOPOをお土産にくれたテッドおじさん。大感謝。

荷物一式です。総重量 310lb = 141Kg セスナでLPに向かいます あっ!デナリだ!


<LP - カヒルトナ氷河(2,200m)>
あ"~~~~~、右も左も前も後ろもうっとりする壁が・・・

LPにて夕飯。夜7時だが昼間そのもの。

白夜なので時間に追われることなくノンビリ。テントの中だと暑い為、外で夕飯。しかし、暑いからとうっかり夏シュラフで寝ちゃった人は後でシュラフを変えるはめに。私も1Kgシュラフで寝たものの、朝方は寒い寒い。「シュラフを間違って持ってきたか?LPでこんなに寒いんじゃ、HCどしよう~」と本気で心配。朝起きると顔の回りやテントの内側に霜がベットリ。そう、昼間はどんなに暑くても、ここはアラスカ、氷河の上。「いやぁ~、やっぱり日本でいうと厳冬期って考えなくちゃ駄目なんだね~」とイマムラさん。以後、そのつもりで装備を整えて寝に入ると大して寒さを感じることはなく、ヤレヤレ。

5月29日(木) LP ⇒ C1 (2,400m)
今日からいよいよ、登山開始。C3までのアプローチは当初スキーの予定だったが、直前にスノーシューに変更。スキーの場合はよほど慣れていないと下山時のソリの制動が困難との理由。

日が昇り、テントが程よく乾くのを待ち、10:40にLP出発。一人当たり40Kg前後の荷物を運ぶが、ソリに載せると案外運べてしまう。ルートは、LPから100m程下った後、見た目には平坦に見えるくらいの緩やかな登りが続く。15:00 C1到着。

広大な氷河が延々と続きます。 暑い~。半ズボンに。上着も半袖にしたいけど日焼けするのでガマン


この時間にC1からC2への移動を始めるパーティーもいた。24時間明るいので何時でも行動可能というのは、ほんとにストレスがかからない。大多数のパーティーは、朝10時過ぎくらいから動き始める。初めは行動開始の遅さに驚いたが、チームデナリもいち早くノンビリ行動の色に染まる。

5月30日(金) C1 ⇒ C2 (2,950m)
今日もひたすら歩き。昨日と比べると距離は短いものの、ちょっと傾斜が出てくるので、さすがに荷物の重さが堪える。私はソリをザックのウェストベルトに連結していた為、登りになると全ての重さが肩にかかってきて結構つらかった。オーツカ隊長とイマムラさんもつらそうである。C1出発 11:10、C2到着 15:30。

C1からC2方面をみたところ。緩やかに見えても登りは結構ツライ C2への途中から後ろを振り返って。雪面のシワシワはC1、蟻のような点々(わかるかな?)はノルウェー隊


5月31日(土) C2 ⇒ C3 (3,350m)
C3へ。スキー、スノシューや下山時の食料等をデポするので、キャッシュ(Cache)・キャンプとも呼ばれる。C2を 11:20こ出発。入山以降、4日連続の晴れだったが、高度を上げるに従い曇り空に。これ以降、この辺りを境界線に雲が広がり、この上は晴れというパターンが多かったようだ。

13:50 C3到着。これから登るチームと下山してきたチームが混在し、なかなかの盛況ぶり。夕方、日本人が下山してきた。平塚にお住まいの単独男性。昨日無事登頂とのことだが、頂上は強風で大変寒かったそうだ。入山時には、毎日1m程度の積雪でC3で3日間足止めを強いられ、また、MC(Medical Camp)にはまだレンジャーも駐在していなかったとのこと。5月と6月では思った以上にコンディションが異なるようだ。

6月1日(日) C3でレスト
高度順化の為、レスト。荷揚げやMCへの移動で続々とモーターサイクルヒルに向かって登っていくが、結構きついらしく、しばしば立ち止まっているパーティーが目立つ。モーターサイクルヒルの後ろには、今回のルートである West Buttress が漸く姿を現した。でもこの写真の壁を登るわけではない(登れたら凄いと思うけど。この氷、きれいだったなぁ)。1日かけて右に大きく迂回する。

モーターサイクルヒルに向かう人々。正面の岩がWest Buttressの末端

明日から荷揚げだが、みんなの体調が良いため荷揚げ回数は2回の予定を1回に減らし、また、天候次第ではMCの長期停滞の可能性がある為、食料は余裕を持って12日分、居住性確保の為、テントは3つ全部を揚げることにした。

6月2日(月) C3 ⇒ 4,100m ⇒ C3
高度順化を兼ねて Windy Corner の先の4,100m付近まで荷揚げ。アイゼンを装着し、10:50に出発。モーターサイクルヒルに向かって奮々と登りきって右に迂回すると、ところどころ氷化した部分も出てくる登り。ここも奮々とこなすと Windy Corner が見えてくる。Windy Corner と言うくらいなので、強風吹きすさび、なめた装備だとここに出た途端凍傷になちゃったりすると聞いていたが・・・風はいったい・・・どこ?。確かに風は強くなったものの、とみづかは暑くて高所帽を脱ぎました。Windy Cornerへの登りでは、先頭のオーツカ隊長が視野に入っていた全パーティーをごぼう抜き。いやー、やるときはやるねぇ~。

モーターサイクルヒルに向かって奮々するオーツカ隊長とイマムラさん West Buttress末端をバックに記念撮影のとみづか。後ろの氷、みてみてー! Windy Cornerに向かうオーツカ隊長。先に見える人々をめずらしくごぼう抜き


Windy Cornerを回り込んだトラバースではソリがトレースから外れ、右下に引っ張られる体勢となり大層難儀。この辺りはクレバス帯で、滑落したらアウトなので慎重に進む。15:30 キャッシュ・ポイントに到着。目の前にはデナリの頂稜も見える。天気が良く、本当に気持ちが良い。高度順化の為、1時間ほど休憩して C3に戻る。モーターサイクルヒルでも 30分程休憩し、C3 17:15帰着。夜、降雪の音。明日はHCに上がる予定だが大丈夫かぁ?

キャッシュ・ポイントからみるデナリ頂稜(雲がかかっているところ)。頂上はこの先にあるので晴れていてもみえません。 荷揚げ終了。ソリを背負って C3 に帰ります。後ろに見える(カナ?)のはフォーレイカ


6月3日(火) C3 ⇒ MC (4,330m)
朝起きると10cm程度の積雪で、小雪ながら相変わらず雪模様。11時時点の空模様を見て、停滞か行動かを決める事とする。他のパーティーも模様眺めの様子だが、10時過ぎるとモソモソ動き出した。相変わらず小雪がちらつくも、薄日も差してきたのでMCに移動する事にした。

昨日と同じルートを登るが荷物が重いのでスローペース。キャッシュ・ポイントで雪の中に埋めた荷物を回収してMCに向かう。昨日もそうだったが、4,000mを越えるとイマムラさんが辛そうだ。息切れがひどく、どうやら高度障害が出ているようだとのこと。オーツカ隊長ととみづかは順調。2人とも出発直前に 『ミウラ・ドルフィンズ』 の低酸素室で自転車漕いだり、お泊りしたりしたが、どうやらその効果がでている様だ。

MCに全員が揃ったのは 20:05 疲れた~~。MCの人々は何故か皆親切である。アメリカ人でガイドだというかわいらしいお姉さんはオーツカ隊長のソリを引いてくれたり、台湾から来たおじさんはテントサイトをあちこち探してくれたりしてくれたり、日本人パーティー(ガイドの近藤謙司さんのパーティー)はどこそこにいるとか教えてくれたりした。

6月4日(水) MCでレスト
今日は予定通りのレスト。目の前に West Buttress に取り付く雪壁。10時前後になると数珠繋ぎでクライマーが登っていく。この雪壁にはフィックス・ロープが張られており、渋滞ポイントだと聞いていたがその通りのようだ。

朝一で広いテントサイトに引越しした後は、お茶を飲んだり本を読んだり、昼寝をしたりでノンビリ。しかし、日中のテントの中は暑い。因みに、今回の遠征中に濡れたり湿ったりしたシュラフに寝たことは一度も無かった。テントの中に広げておくと毎日ちゃんと乾くからね。

West Buttressヘの取り付き。中央のコルに向かって登ります。 MCのテントサイトで。フォーレイカをバックにピース


6月5日(木) MC ⇒ フィックスロープ手前(4,750m) ⇒ MC
高度純化と荷揚げを兼ねて West Buttress の稜線上のキャッシュ・ポイント(約5,100m)まで登る予定でMCを 13:15に出発。イマムラさんも大分体調が戻ってきたようで空身で同行。

15時過ぎにフィックス・ロープ手前に到達したが、渋滞中。オーツカ隊長が混んでいるから帰ろうというので、今日はここまで。荷物をデポしてMCに戻る。

6月6日(金) MC ⇒ 5,000m ⇒ MC
イマムラさんと2人でWest Buttress稜線上まで荷揚げ。オオツカ隊長はレスト。10:45 MC出発。West Buttress への雪壁は最大傾斜35度でルートの核心ということだが、フィックス・ロープが張ってあるし、沢山人が登るのでステップは切ってあるしで難しくは無い。フィックス・ロープは延々200m。出だしこそ雪の裂け目を1ポイント乗越したり、久々のユマーリングが面白いが、すぐにウンザリ。あ、でもユマールの架け替えは上手くなったな。

West Buttressの稜線上に荷揚げ中。後ろの点々はMC フィックス・ロープを延々200mユマーリング。疲れた~


キャッシュ・ポイントには 15:45頃に到着。West Buttress の印象は・・・「八っの稜線みたいだね」のイマムラさんの言葉通り。ほんとにあんな感じ。ただし、ここはさすがに高所。5,000m 前後になるとちゃんと腹式呼吸しないとすぐ息切れしてしまう。

フィックスの下りは、昨日、近藤ガイドがおっしゃっていたユマールのミドル・ポジションで下降。簡単なんだけど大変手が疲れる。

夕方、御飯の準備をしていたら日本人の単独の若者が声をかけてきたのでしばしおしゃべり。屋久島でガイドをしているとのこと。良い岩が沢山あるでしょう!と盛り上がる。一度、行って見たい。

6月7日(土) MC ⇒ HC(5,200m)
当初は最終キャンプとなるHC(ハイ・キャンプ)までの荷揚げで往復する予定だったが、体調がまずまずなのと、好天が続きそうなのと、高所に長期間滞在したくないのとで、明日には一回目の頂上アタック予定として全員でHCに移動する事にした。アタックの前にレストを取りたい気もしたが、まぁいいか。

MCを 12:15 に出発。相変わらずユマーリングにウンザリしてWest Buttress 稜線上に到着。キャッシュ・ポイントで荷物を回収していることきアクシデント!イマムラさんが掘り起こし、とみづかが受け取ってどんどん置いていった荷物の中から、丸い物体がコロコロ転がっていく~~ちょっと追いかけたが危ないのでそのままさよなら~。転がっていったのはイマムラさんのダウンジャケットだった。

八っのような稜線上は雲の中でガスっていたが、HCの手前から雲の上に出ると快晴。なかなか良い眺めである。18:50頃、HCに到着。MCと比べるとテントサイトのブロックがしっかりしている。荒天時はさぞや強い風が吹くんだろう。

ダウンジャケットを失くしたイマムラさんは、オーツカ隊長かとみづかのジャケットを借りる事に。明日の朝、体調が良さそうなら、とみづかのを借り(とみづかの不注意でもあるので)てオーツカ隊長とアタック、そうでなければレストとして明後日どちらかのを借りることになった。

HCに向けて準備中。明日は頂上アタック! HCが゙見えてきました! HCのテントサイトは頑丈!?


6月8日(日) オーツカ隊長/イマムラさん 登頂、とみづか レスト
晴れてはいるが風が強そうだ。イマムラさんは体調も良いということで、オーツカ隊長と頂上へ向かう事にした。とみづかはこれ幸いとジャケットを貸してレストとする。

10時頃、オーツカ隊長とイマムラさん出発。頑張って!
オーツカ隊長とイマムラさん、「登ってくるぜぇっ!」 いってらっしゃーい!きよつけてー

確かに晴れてはいるのだが、HCの辺りも風が強く、目の前に広がる頂稜の稜線上は雲の流れがとても速い。15時過ぎには何パーティーか戻って来た。途中で引き帰してきたらしい。テントを出たり入ったり、待っているのも結構気が揉めるものである。

そうこうしていると、ノルウェー隊のおじさんが話しかけてきた。1人残ったので、体調が悪いのかと心配してくれた様である。「斯く斯く然然で・・・」と説明すると、今度は「なに!明日1人で登るのか!?」と別の心配をしてくれる。因みに、ノルウェー隊は私達3人を家族(イマムラさんは私の旦那さんで、オーツカさんがそのお父さん)だと思っていたそうなので、単なるクラブの仲間だと訂正しておいた。

20時頃、1パーティーが戻って来た。この時間だと登頂して帰って来たはずだ。マーモット・チームも登頂しているに違いない!相変わらず、テントを出たり入ったり、いつでもお湯を沸かせる準備をしておく。

23時過ぎ、「とみづかさ~ん、起きてる~?」とイマムラさんの声!2人とも登頂を果たし無事帰還!おめでとう!大分疲れてはいるようだが、無事でなにより。ただ、イマムラさんは下山中に右手親指が凍傷になったとのこと。見せてもらったら暗い紫色に変色・・・。

登頂記念の写真は?・・・どうやらそれどころじゃなかったそうです・・・

6月9日(月) とみづか 登頂、オーツカ隊長/イマムラさん レスト
朝起きると快晴無風、昨日よりは条件が良さそうである。オーツカ隊長/イマムラさんは、HCでレストとして待っててくれるという。本当はさっさとMCに降りたいはずなのにどうもありがとう!

ノルウェー隊のおじさんは相変わらず心配顔。ノルウェー隊も今日アタックするので何か困ったことがあったら何でも遠慮せずに行ってきなさい、「You are never alone」とありがたいお言葉。

9:30 HC出発。デナリパスに向けてトラバース気味に登る。所々にアンカーが取ってあるが、難しくはない。でも時間がかかる・・・息切れしないようにゆっくり、ゆっくり。デナリパスを廻り込むと稜線を右にみて広大な雪面を登る。登り自体はつまらないのだが、眺めは最高。
行って来ます!オーツカ隊長、イマムラさんに続いて頑張るよ~ デナリパスに向かう途中からHCを俯瞰。この道が長いんだ・・・ デナリパスを回り込んだ直後。右手に岩が見えますが、岩絡みを登る事はありません
 

フットボールフィールドの手前に来るとデナリ頂上が漸く視野に入ってくる。が、今一カッコ良くないんだよね。この角度からの頂上。硫黄の頂上みたいに横にダラ~っと広がっている。
フットボールフィールドの手前に来るとデナリ頂上が見えます。でも今一の山容だと思う。

このフットボールフィールドが曲者だった。ここで、一旦高度を落として広大なフィールドを突っ切り、稜線に向かって登り返すのである。"ここでこれかよっ!"と感じるかなり苦しい登りだった。今回の山行で一番苦しかったと言って良いだろう。因みに、"高所なんか行かない"と思っていた私の時計の高度計は 6,000m までしか計測できない。説明書の通り "----m"(計測不能)と表示されている高度で、下って登るのである。ヤレヤレ。

しかし、世の中良くできたもので、苦しい後にはご褒美があった。登り切った後の稜線(サミット・リッジ)は、逆に今回一番面白い箇所だった。
サミット・リッジです。ここから20分弱で頂上に着きました。右端の平らなところが頂上かな?


リッジを右に、左に巻いて頂上にたどり着く。剱の八ツ峰みたい。滑ったらアウトである。ただ、ここでもしっかりアンカーが設置されていた。18:50 頂上到着。ワーイ!でも誰も居なくて写真を撮ってもらえないよ~ん記念撮影できたのはリッジを元に戻ってからだった。
頂上の基準点?よくわかんないけどメダル。高度とか山名が書いてあった。 頂上からサミット・リッジとフォーレイカを俯瞰 サミット・リッジと頂上をバックに記念撮影


後は来た道をトロトロと戻り、23時45分頃、HC到着。オーツカ隊長はキャンプ地の下までわざわざ迎えに来てくれた。
長い一日ももうすぐ終わり。デナリパスからHCを俯瞰。夜の11時頃ですが明るいので安心


6月10日(火) HC ⇒ MC
11時に起きて下山準備。C3までの下山が目標だが、MCの到着時間とイマムラさんの指を診察してもらっての状況次第とする。

15:00 MC到着後、早速、イマムラさんとレンジャー・テントへ。どうやら、それほど重症ではないとのことでひと安心。"患部を清潔に保ち、負荷をかけないようにして薬を飲んでいなさい、また、下山後、専門の病院に行く必要もないが、気になるならアンカレッジの救急病院で消毒をしてもらいなさい"、とのことだった。ヘリで緊急下山とかになったらどうしようと思っていたが、良かったー!

時間も遅くなったので、結局、MCに滞在して明日LPまで下山することとする。今日は、オーツカ隊長のお誕生日全員登頂も合わせて祝賀会か?と思いきや、アルコールがないと今一盛り上がりに欠け、お茶やスープを飲みながら、マッタリと時間を過ごす。

6月11~12日(水、木) MC ⇒ LP
12:00過ぎにMC出発。出発が遅くなったので目標はC1に変更。今日から再びソリを引くことになるが、噂通り、下りのソリ制動は難しい。特に、イマムラさんのソリは荷物の重心が高過ぎるのか、荷物が重すぎるのか、ソリへのロープ連結が今一なのか、ソリがすぐひっくり返ってしまい相当苦労している。あ~ぁ、レンジャーから"指に負荷をかけないように"って言われたのに・・・

MCを後にいざ下山開始 ソリ引きに苦労するイマムラさん


Windy Corner 周辺では来た時よりもクレバスが広がっている。オーツカ隊長が片足をヒドゥン・クレバスに突っ込んでしまい全く動けず、それを助けに行こうとしたイマムラさんの荷物があわやクレバスに滑り落ちるという危機一髪もみられた。が、まぁ、なんとか16:00頃にはC3にたどり着いた。

荷物を回収してC1に向かおうとするが、イマムラさんの指はソリ引きが祟って?患部が爪ごとサックのようにスッポリ抜けてしまったと言う!ひぇぇ~~。しかも、相変わらずソリは言う事を聞かず、ひっくり返りまくり、それを直そうと指に負担をかけざるを得ない・・・見ていられないので私のエルちゃん2号と取り替えてあげることにした。エルちゃん2号とは私のソリの名前で、ちょっと言う事を聞かない時もあるが大勢に影響がなく、普段はまぁいい子という誰かさんと似ているので付けた名前。因みに、オーツカ隊長は自分のソリをポチと呼んでいた。

20時頃、C2で大倉隊と会う。デナリと言えば大倉さんと言われるあのガイドさんである。同氏によると、C1付近はクレバスが開き始めており危険、スノーシューならクレバスが開かない夜に歩いた方が安心とのこと。このアドバイスで、「そんじゃ、LPまで行こう」ということに。

24時間明るいので行動には苦労しない。ということで午前3時頃オーツカ隊長が、続いてイマムラさん、4時頃とみづかがLPに到着し、無事に山行を終えることができた。8:00受付開始のセスナ搭乗予約に行って見ると、タルキートナの天候が悪く、今日は飛ぶかどうか不明、フライトが決まったら声をかけるとのこと。ガ~ン、ここはこんなに天気がいいのに・・・。

荷物整理でウロウロしていたら、2人組みの日本人パーティーをみかけた。1人のジャケットには、F1レーサーのように沢山のメーカーのステッカーが貼られている。「や~ん、片山右京みた~い」と話していたが、帰国後に当のご本人だったことが判明。クチョー、一緒に写真撮ってもらえばよかった。

10時過ぎ「30分以内にセスナが来るので準備してっ!」とコールがかかる。待機していたパーティーは一斉に準備開始。11時頃に一番機が飛来、その後も順調に入れ替わり立ち代り、セスナが離発着、そして私達も12時半過ぎのセスナでカヒルトナ氷河を後にした。

LP帰着後、ハンター北壁の雪崩れ見物。安全圏に入ったと思うと余裕です。 セスナ着陸。今日中にタルキートナに帰れる! セスナの中から見る氷河。青い点々は水です。さようならデナリ!また必ず来るよ!


タルキートナに戻って来たもののフィックスの航空券なので帰国便を変更できず。安定した天候のおかげで、予定よりもかなり早く下山した為、2週間ほどの暇ができてしまった。ただ、指の具合が悪化したイマムラさんは片道切符を購入して14日深夜の便で一足先に帰国。残った2人、オーツカ隊長はフェアバンクス、とみづかはデナリ国立公園を放浪(私は山行よりもこっちの方が楽しかったかも・・・)の後、予定通り27日に帰国。

オーツカ隊長、イマムラさん、そして日本で応援してくれたみなさん、どうもありがとうございました!
誰か来年一緒にアラスカ行こう~~

Comment

 登頂おめでとう。
 自分も登った気分とまではいきませんが非常に楽しめました。
 ありがとう。

オーツカ隊長、イマオカさん、とみづかさん
7/8(火)は元気なお姿を拝見でき本当によかったです。

>オーツカさん
HOPI話聞かせてくださいね!
>イマオカさん
わがままなリクエストに応えてくださってありがとうございます。 指どうぞお大事に。
>とみづかさん
今度デナリ放浪話聞かせてください♪

登頂おめでとうございました。
お帰りなさい!

懐かしいです。
それにしても順調。 みんな強い!
非公開コメント

プロフィール

山岳同人 マーモット

  • Author:山岳同人 マーモット
  • 山岳同人マーモットは、山に関する活動をオールラウンドにやっています。各々が自分の山を自分のペースで楽しんでいる会です。
    集会は毎月だいだい第2火曜にやっています。

    マーモットのプロフィールやお問い合わせ先はこちらをごらんください。
最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
掲示板新着記事

月別アーカイブ
RSSフィード
ブログ内検索
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。