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ヨセミテクライミングツアー Part4/9 “Yosemite Camp4 3rd day”

Category : 山行記録
Sunday, October 21,2007
Nutcracker 5.8 ~MANURE PILE BUTTRES~
Camp4から程近い岩場のMANURE PILE BUTTRESにある、Nutcracker 5.8を登ります。EL CAPのすぐ傍にあるので”小岩”としか見えませんが、しっかり5ピッチのクライミングを楽しみ緊張もほぐれて調子が出てきます。
Nutcrackerのある岩場

Coyote

今日はいよいよNutcracker へと向かう。途中の道端でコヨーテがトボトボと歩いている。くたびれた犬のようだと聞いていたが、冬毛になっているせいか立派に野生を感じさせる。駐車した車を物欲しげに立ち止まっては見ている。
Nutcrackerは人気ルートらしく、今日も何組か取り付いているようだ。オリジナルの取り付きには、名前にちなんでかナットと何故か白い仏像が木にかけてある。
Nutcracker 取り付きにあるんです

取り付きで先行していたパーティーはサーウィというちょっと伊達男のスペイン人と笑顔のかわいいサロメというフランス人のパーティー。サロメがリードして楽しそうに登り始めているが、ビレイしているサーウィが「彼女はセカンドタイムなんだ…」と話しかけてくる。クライミングが2回目ってことかな?そうだとすればたいした度胸だなと感心する。彼女がビレーポイントに到着すると「フュー」と叫び、彼は「ピーイ」と口笛で応える。なんだか「解除―――!」とか叫んでいる我々に比べて洒落ているのだ。
サロメとサーウィ

1ピッチ目は渡辺さんリードでスタートし、無難に登っている。フォローで取り付くと、体はまだかたいが楽しいクライミング。上部のハングは思いっきりliebackからアンダー気味になり、「おーやべー、これは疲れる…」と少々あせる。そこを抜ければ後は簡単。
緊張のNutcrackerの1ピッチ目

2ピッチ目はサーウィとサロメが先を譲ってくれる。ほとんど歩きで3ピッチ目のテラスへ。ここで先行パーティーを待っている間に、渡辺さん、サーウィとサロメも到着。さて、先行パーティーのフォローが登りはじめたが、うまくジャムが決まらず登ってはズルズルと落ちてきてはため息をついている。「アレックス!どうしたら良い?」とパートナーになにやら叫びながら何度もトライして、ブルブルとミシンを踏みながら登っていく。渡辺さんが取り付くと、まったくクラックは使わずに、普通にスタンス使ってさっさと登ってしまう。
渡辺さんジャミングは?

次のビレーポイントは狭く、先行パーティーが出発するまでビレイを固定して待っている状態。
このテラスは、ハーフドームからセンティネルロック、キャシドラルロックなどを擁する渓谷の絶景を楽しめるポイント。うすくかかる靄に斜めに差し込む陽の中で、幾つかの塔を従えてキャシドラルはいっそう荘厳に聳え立っている。
キャシドラルロック

写真を撮っていると、なにやら白い紐のようなものがたくさん風に乗って飛んでいる。後で蜘蛛の子の巣立ちだと知る。サロメとサーウィは何やささやきあっていて良い雰囲気。もう、寝たふりでもするしかないな…。

先行パーティーが抜けて、やっとフォローで登りはじめると、そんなに難しくは無い。自分よりクラックが下手な人がヨセミテにもいるんだと思うと、なんだか今までの緊張が解けてリラックスしたのかさっさと登る。
4ピッチ目のリードは簡単なフェースだが、調子に乗って登っているとクラックが無くなってプロテクションが取れなくなってしまう。ちょっと悪いトラバースをして左のクラックへ移り、後は難なく次の支点に到着すると、さっきのブルブルしてた彼が「GOOD JOB!」と親指を立てているので、「おー、お前もな!」と思いつつニッコリ言葉を交わす。

大きな彼が出発するのを待って支点を作り直して渡辺さんをビレイしていると、すぐ上のハングに彼がトライしている。「お!写真でも撮ってあげようかな」と見上げると彼が何度もズルズル落ちて「Alex!I’m stack!!」と叫んでいる。「見なかったことにしてあげよう」と、さりげなく視線をずらすと、アレックス氏がなにやら冷静にアドバイスしている。「アレ~~ックス!ぐだぐだ言ってないで、マジで何とかしてくれ!!」と彼が叫ぶ。英語はわからなくても、心の叫びが直接聞こえてくる。アレックス氏はあくまで冷静に「その先に良いホールドがあるから頑張れ、お前ならできる」とか何とか言っているようで、彼もあきらめたように再度トライしてハングを抜け「Alex!I’m on!!」「ヒュー!」と騒いでいて、思わず笑ってしまう。
Nutcrackerを登る渡辺さん

そうこうしているうち渡辺さん到着し、スタンス見つけてあっさりハングを越えて結構ロープを伸ばしている。
核心のハングは落ちると悪いマントル

こちらもフォローでスタートすると、ハングはマントルを返すのがちょっと怖いが、上にガバもある。その後は簡単なフェースを登り終え終了。待ち時間も含めて2時間余りの快適なピクニックのようなクライミング。渡辺さんとがっちり握手する。最高の気分で、来て良かったなと心底感じる瞬間だ。他のパーティーを見ていると、アメリカ式はどうやらパンっと手をたたきあうハイタッチのようだ。
登り終わってほっと一息。素晴らしい景観が広がる。

最高の景色のテラスで、しばし足をのばし、写真を撮り、日向ぼっこし、ガチャを整理する。
下山は10分ほどで取り付きへ到着する。うーん快適だ。「こういう怖い思いをしない快適なルートも楽しいよね!」と話も弾む。友達やカップル、親子で“ちょっとどきどき”を楽しんでいるようルートのようで、こういう感じは悪くないなと思う。
なんだか気分も軽くなり、普段していないので遠慮していた車の運転を交替する。

East Buttressのアプローチの確認へ出かけ、カリービレッジへ向かう道から、トンネルビューへの道に曲がって最初の駐車できる路側帯に車を止めて林に入る。
すぐにトレイルに当たって右に曲がり少し歩くと左の山側に踏み跡がでてくる。後は踏み後をたどってずっと進み、岩がごろごろしている山道を抜けてガレ場の沢筋を登る。トポにはカラビナマークが出ているとあったが、どうやら標識が抜かれてしまったらしくケルンが積んであった。30~40分とトポに出ていたが、20分ほどで到着。
誰か登っているらしく、バックが残置してある。「空身にしてもちょっと早いんじゃあないか?」ということでもう少し登って確認するが、他にそれらしいポイントは見つからない。
いまいち確信が持てないな…ということで、遠くから見てみようと車に戻る。「あのフェースであたっているし、スタッグバックもあったしさっきのポイントですね」と言うと、渡辺さん「下ちゃんがリードするから、別に良いんだけどね…」と何度も言っている。「あれ?渡辺さんの登りたいルートだったんじゃ?」と思いつつも黙って車に戻る。
アメリカの運転は当然左ハンドル。運転席に座ってついついシートベルトを探しに右に手が伸びるし、助手席に座っていてもついつい左のハンドブレーキに手を出したくなってしまう。ここまで何度もワイパーを動かしたり、車線を逆走しかかったりしながら大笑いしてきた。運転を自分が変わると、渡辺さんは結構手厳しく教習所の教官ばりだ。
Camp4の駐車場に戻って、明日はどうする?という話になる。「どうしたいの?」と聞かれたので「Nutcracker登って調子が出ているから、明日も続けて行っちゃいますか!」と答えると「下ちゃんが行きたきゃ別に構わないから自分で決めれば?」と言っている。え?という感じでちょっと興ざめし、「お互いの要望言いましょう」と言って先に歩いてテントに向かう。

日曜も終わり、Camp4も静かだ。人気の少なくなったサイトからテーブルを運んでくる。渡辺さんが空き瓶に蝋燭を入れると、ぐっと我々のキャンプ生活も文化的になってくる。
今夜はオムレツ。Nutcrackerを登りながら「卵がたくさんあるし今夜オムレツにしよう」と考えていたのだ。テーブルで準備をしていると、なにやら食品庫で食器がガラガラと崩れている。「あれ、急に崩れたね?」と見ていると卵が飛び散っていて、卵ケースが千切れている。隣の食品庫の下に爛々と光る目と怪しい影。アライグマだ!と気づき追いかけると慌てて逃げ出して木に登っていく。「ずっと待ち構えてたのかな?折角頑張ったのに卵ケースだけとは…」と思わず笑ってしまうが油断大敵だ。
玉葱と豚肉を炒めるが、この豚肉が旨くて思わず焼いた先から食べてしまう。オムレツと、レタスと蝶ネクタイ型ショートパスタ入りのコンソメスープを作り、いつもパンを齧っている神林さんにも少しおすそ分け。彼も自分と同じく仕事を辞めてこちらに来ているが、ビザいっぱいの長期滞在でガンガン登っている。倹約しないといけないだろうが、精一杯やっている感じがして楽しいだろうなと思う。食事をしてリラックスした渡辺さんは「肩の調子もあって無理ができなくてさ。明日はレストしようよ」と話してくれ「それじゃあ、トレイルに行きましょう!」と予定が決まる。

出村さん、南裏さんも集まって、5人でしばし飲みながら話をする。なんだか一本でもルートを登ったせいか、気分も良い。南裏さんはトランゴの帰りに食べた猪の話などジョークを交えながら楽しく場を盛り上げてくれる。握手をしたときに驚いたが、指の太さと異常に発達した手の甲は文字通りグローブのようで、まったく偉そうに話しをしない人だけど、経歴など何も知らない自分にも只者ではないなというのがすぐにわかるのだった。皆の手を見せ合ったが、それぞれに指の節が太く発達していて、自分だけ小さくてまったく練習していないのがバレバレである。話も途中でコックリコックリと眠気に襲われ、食器を洗ってひとり先にシェラフに潜りこむ。
あと正味4日で、トレイルとEast Buttressでそれぞれ一日。トポを買って登りたいルートを調べてみようとか、ミュージアムにも行こうとかいろいろやりたいことが浮かんでくる。真夜中にドラムの音が響いているが、熊除けなのだろうか?

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  • 山岳同人マーモットは、山に関する活動をオールラウンドにやっています。各々が自分の山を自分のペースで楽しんでいる会です。
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